ジャンゴ 繫がれざる者(若干ネタバレあり。)

スクリーンショット 2013-09-02 22.02.57
タランティーノの最新作。
前作イングロリアスバスターズから3年。
舞台は南北戦争前のアメリカ、西部劇です。

最近は美女のリベンジがテーマの作品が続いてましたが
これは元奴隷のリベンジがテーマ。
(この映画「ニガー」連発過ぎ!パルプフィクションでは「ファック」連発過ぎましたが。)

この映画、黒人奴隷制度が背景にあるんだけど
タランティーノの場合
それをバイオレンスの材料にしてるのであって
これはきっとエンターテイメント。
元奴隷が白人にリベンジする、
これはイングロでユダヤ人がナチスドイツにリベンジするのと同じで
歴史上ありえないリベンジが痛快なんだろう。

本作もイングロでアカデミー助演男優賞を受賞したヴァルツが出演。
いまや彼はタランティーノ映画に欠かせない存在。
オープニングのヴァルツ演じるシュルツが登場するシーンでは戦慄が走りました。
のっけから何ともいえない緊張感。
なのに、シュルツの乗った馬車の上にある歯のオブジェの揺れ方が
なんとも愛嬌があり、笑かせた。
緊張感とユーモアの融合。
これがタランティーノ節だと感じる。
そして、この作品の主役は実はシュルツでは?と思わせるくらいの存在感。
会話の多いタランティーノ映画の中で
本編とほとんど関係ない会話が続き、
正直、ダルいと思うシーンはこれまでいくつもあったけど
ヴァルツの会話程、緊張感を伴ってのめり込むシーンは他にない。
だから2時間45分という長尺にも関わらず
時間を忘れてこの映画に没頭できたのだろう。
結局、シュルツが殺される場面がこの映画の山場だったような気がする。

登場人物でいえば、タランティーノ自身も出演。
途中、脇役の帽子を深くかぶったコイツのアゴ、どこかで・・・?
と巻き戻してよく観るとやっぱりタラちゃん。
あっけなくダイナマイトで木っ端微塵に。
レザボアドッグスの時もですが、
だいたいチョイ役であっけなく逝ってしまいますね。

そして、サミュエル・L・ジャクソン。
年取りましたね。
はじめて観たのが1994年のパルプフィクションだったので
約20年前になるんですねっ
この映画で「ファック」を連発してたのは彼くらいw
年をとってもまたギャング役の彼が観たい。

バイオレンスの痛快さはナチスヒトラーを殺ったイングロが斜め上をいってるし
パルプフィクションのような時間軸の設定や伏線回収もないので
最高傑作というわけではないですが
本作も「断定的に」おもしろい!(←コレ分かるの観た人だけ。)

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